神戸の小高い丘にある小さなプロテスタント教会
クライストチャーチ神戸

証言・会社員UGKさん

■娘の難病が癒された父の喜び



[最愛の娘の難病・滲出性中耳炎に]



最愛の娘に訪れた悲劇とその癒しについてのお話です。
娘が3歳の頃、娘をお風呂に入れていた時、手がすべって、頭ごとお湯につけてしまった。
明くる日、万一を心配して、耳鼻科に連れて行った妻が帰宅した僕に、先生がね、「次の診察のときには主人も連れて来てください」と言っていたと言う。
妻がパニックになっていて、何があったのだろう? と、僕まで不安になってくる。
耳鼻科に恐る恐る入ると、先生がいきなり自己紹介してくる。
「長谷川と申します。これから長いお付き合いになりますから、覚悟して下さい」「病名は滲出性中耳炎。病状は中耳に分泌液がたまり、耳の聞こえが悪くなる病気です。今から手術します。
お父さん、いいですか?」「どんな手術ですか?」「鼓膜を切開して、中の液を吸い取ります。このまま放置すると、難聴になりますから」ええ!?ナンチョウ!? と、不安が現実になる。
「お父さん、そんなに心配しなくてもいいですよ。昔と違って、よい補聴器がありますから」補聴器のカタログを見て、説明されます。
もう僕の頭の中は真っ白です。
いきなり補聴器の説明をする先生に、「なんやこの人!」「娘は補聴器をかけないと、聞こえなくなると言うのか!?」と思った。
それから数日して、妻は足が不自由なので、また、僕が娘を治療に連れて行くと、今度は、「お父さん、大変や!片耳だけと違う。両方が悪い。今から切開するよ」といきなり言う。「切開は痛くないですか?」と娘を心配して聞く。
「このままほっとくと、分泌液で押された鼓膜がやぶれて、耳だれになる。そうなると、大人でも泣き叫ぶほど痛い。
切開は数ミリの穴を開けるだけなので、痛さも、ずいぶんましです」神様が癒して下さって、今はずいぶん自由に話せるようになりましたが、そのころはイエス・キリストの救いも癒しも知らず、僕はひどい吃音で苦しんでいました。そして思いました。
僕は言葉が不自由、妻は小児麻痺で足が不自由、娘も中耳炎を背負っていくのか。
それも片方だけではなく、両方の耳が難聴になるかも知れないと言う。
「我が家には神も仏もいないのか」と思わずにはいられない。暗澹たる気持ちでした。


[病院をかえる]



3歳の娘は予防注射を打っても、「この子は泣かないね。我慢強いね」と言われるほど、病院に行くのに何の抵抗もなく、医者も驚くほどでした。
それが今ではすっかり病院嫌いになりました。
「お耳が痛い。病院イヤ」と泣き叫ぶ。
その娘を無理やり連れて行く。この病院はいく度に切開する。
これでは娘がかわいそうだ、と思う。
医者に情がないように思えたし、評判のよい病院を探すことにした。
見つけたのが、隣町の耳鼻科、なんと2時間待ちが当たり前。
みんなよく知っていて、隣のダイエーで買い物をしてくる主婦が大半のようでした。
ここの先生は実にはっきりしていて、信頼できた。
「えー、そんなにすぐ切開するの?切開は最終手段です。とんでもない医者がいるものやなぁ・・」
  次の診察では、「お父さん、だいぶよくなったよ。あと1回来てくれる?」
次に訪問すると「OK、OK、お父さん、安心して、もう大丈夫」
そして「様子を見て、おかしいと感じたら、来て下さい。
注意事項は
1.耳垂れがあったときは、すぐに連れて来て、鼓膜が破れるから。
2.子供がテレビを見るとき、聞こえにくいと自然と前にいくか、音が大きくなる。
3.たまにナナメから子供を呼んで、その反応をみる。
4.風邪をひいたときは必ず、ここで薬も処方しますから、ここに来て下さい。
5.鼻水をズーズーと吸わないで、鼻紙でかむ練習をさせて。」


[大病院での外科的手術]



中耳に分泌液がたまると、鼓膜がだんだん硬くなる。
その結果、鼓膜自体が震えなくなり聞こえにくくなる。
鼓膜がやぶれると、まったく聞こえなくなる。
そして、両方の耳が同時に悪くなると、音のない世界となる。
こうして娘は3歳から何度も耳鼻科に通い、何度も切開をしました。
何度も鼓膜が破れ、それを見かねた先生が小学校1年の時、御影にある甲南病院で、耳の鼓膜に直径1ミリのチューブを挿入する手術をすることになる。
鼓膜に穴を開けることで外気を取り込み、内耳を乾燥させるという効果がある。
そしてチューブは両方の耳に挿入された。
これは一生ついているというのではなく、たいていは数年で自然に取れると言う。
「中学校くらいまで落ちずに、もってくれたらいいけどね」という話だった。


[娘の苦悩]



やがて小学校に入学。
学校では一番前の席に座らせてもらっています。
水泳は本当はダメなのですが、「ゴム状の耳栓を両方につけてなら、よろしい」と医者の許可をもらい、学校の先生にお願いしました。
小学校4年生の頃、ベッドの上で娘が泣きながら、僕に言います。
「お父さん、どうして私だけこんな耳なの?
こんな耳なら、もう要らない。こんな耳、取って捨てたい!
いつも耳鳴りがして、いつも痛い。どうして鼓膜なんかあるの?」
そんな娘がかわいそうで、娘を抱きしめながら、言った。
「エミちゃん、出来るなら、お父さんの耳と交換して上げたい。
お父さんも一度だけ、泣き言を言ったことあるねん。
お父さんの場合、かっこ悪いけど、18歳になったときやねん。
お父さん、どもっているやろ。言葉が不自由やろ。
もう死にたい、と思ったことが1回、あるねん。
そのとき、今日と同じように、おばあちゃんがお父さんを抱きしめて言ってくれた。
『お前が苦しんでいる姿を見るのは辛い。
お母さんの口、喉、声帯、みんなアキにあげたい。
お母さんはたとえ言葉がまったく、話せなくなってもいい』
そのとき、母のすごい愛を感じた。
海よりも深く、山よりも高い母の愛を知ったとき、お父さんは元気が出てきて、立ち直ることが出来た。
お父さんもなぁ、今のエミにおばあちゃんと同じことを言うわ。
『お父さんの耳をエミに上げたいくらいやで』」


[教会との出会いと癒し]



エミが小学校5年のとき、私はキリストを信じて、教会に行くようになっていた。牧師の奥さんがまるで自分の子供のようにエミに暖かく接して下さり、子供礼拝の中で、心を込めてエミの耳がよくなるように祈ってくれた。
また、夜の祈祷会にエミを連れて行ったとき、牧師が力強く、エミの癒しを祈ってくれた。
僕も祈らねばならないと思い、折に触れて、「神様、どうかエミの耳を治して下さい」と祈った。
それから、一年くらいたった冬、もう完全にイエス様が癒して下さったと確信できていた。
耳鼻科に行って、検査して、確かめなければ、と思った。
でも、「もし治ってなかったら、どうしよう・・・」と思うと、診察が怖くて、なかなか行けませんでした。
それから、ずいぶんたった翌春のある日、なんのきっかけか忘れましたけど、イエス・キリストの癒しを信じて、まるで何かに催促されるかのように、耳鼻科に行った。
先生が言った。「お父さん、よかったね。これ見てよ」とモニターに映し出された映像を見た。
「こちらが正常な耳。こちらがお嬢さんの耳。
きれいな鼓膜になってますよ。まったく問題なしです。
信じられないけど、よくなったんだから、よかったですよね」
後遺症としての鼓膜の癒着もなく、両耳とも大変きれいな鼓膜だった。
先生から、「お父さん、長かったけど、よかったね。
もう来なくていいですよ」と、完治を保障された。
ハレルヤ!主に感謝します。肩の荷が下りた。心まで軽くなった。


教会学校・夏のキャンプでの恵み



娘は今年、中学2年になった。プールにもジャンジャン行っている。
教会学校のキャンプがあり、娘も参加した。
その中で、牧師が娘の癒しについて娘に語ってくれていた。
難治性の中耳炎だったこと。
悪くなるのをとめるのが精一杯の病気だったこと。
一つ間違えば、耳が聞こえなくなる病気だったこと。
ある日、君の父さんが、君を教会に連れてきたこと。
「娘の病気が治るように、祈ってやってほしい」と、私たちに頼んだこと。
君はそのとき、信じる心がなかったから、ポカンとしていたこと。教会は二度、三度、祈ったこと。
しかし、君の父さんは祈り続けていたこと。
絶対に治っていると言う確信が与えられるまで、お父さんは祈ったこと。
その父さんの娘を思う気持ちに答えて、イエス・キリストが君の耳を全く治してくれたこと。
君が医者に行かなくていいようになり、このキャンプでも自由にプールに入れるのは、イエス・キリストの救いの力であることを知っていなさい。
また、キリストの救いの力を受け取るために、祈り続けた人がいて、その人が君のお父さんだということも、知っていなさい。

この話を黙って聞いていたエミの顔が次第に深くなって行くのを感じた。
と牧師から後日、聞いた。
「あの子は人の心の真実が分かる子ですよ。
そのことを父親として、知っていて下さい」と言ってくれた。
このこともあってか、娘の私に対する態度がずいぶん変わったように思える。
外食のために、家族が外に出て、「どこの店に行こうか」と言い合って、意見がまとまらない時、エミが言った。
「お父さんが決めて」私の言うこと素直に聞かないで、自分の意見を言い続けている妹に「お父さんに、従い」と注意する子になった。
何ということだろうか。
わがまま言いたい放題の娘たちのはずなのに、父親を尊び、重んじる心まで、神様はお与え下さった。
奇跡的に中耳炎が癒されたことも嬉しいが、娘と父の関係までもが、このように正しくされて行くのは、何と言う恵みであろうか。
父親に従える子供は幸せな子。子供に尊ばれる父は幸せな父。
神様、あなたの恵みと祝福をありがとう御座います。
ハレルヤ!





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